アメリカ女優ジェシカ・ジャスティン制作・主演の、女性スパイ5人が活躍するアクションムービー。
「メイス」を演じた、ジェシカ・ジャスティンは過去に、アカデミー助演女優賞、「グラシー」を演じた、ペネロペ・クルスもアカデミー助演女優賞、そして「ハディージャ」を演じたルピタ・ニョンゴもアカデミー助演女優賞を受賞している。
「マリー」を演じたダイアン・クルーガーもドイツ出身だが3カ国語を操り、数々の有名作品に出演してきたアメリカとヨーロッパ両方で活躍している女優で、「リン」を演じたファン・ビンビンは、中国を代表する美人女優である。
そんな豪華キャストが、凄腕エージェントとして、ミッション・インポッシブルか、はたまた、007か、といった激しいアクションを見せてくれた。
深く考えずに、ただ流されていけば、楽しい映画だった、と言える。
でもやっぱり、気づいてしまうんだよねえ……。
脚本の詰めが甘い、と言うのか。
早めに一件落着、みたいな雰囲気になった時、女スパイ5人で飲み会するシーンがあった。
場所はモロッコでしたか、周りに大勢の人が居るオープンカフェみたいな所で、誰かに聞かれてるんじゃないか、とか、もしかして、まだ追っ手が迫っているのではないかと、こちらは心配しているのに、まるで気楽な女子会の乗りだった。普通、スパイなら後ろにもっと注意を払うでしょ?
それに後半の中国のホテルでの銃撃戦で、メイスはニックと対峙した時、何故わざわざ銃を捨てて素手で格闘する事になったの?銃で一発で仕留められたのに……。
その格闘中に、ニックにやられそうになった危機を救ったのは、グラシー。
でも、ニックを背後から銃で撃った時、呆然としてた。
ただの心理学者だったグラシーは、格闘も銃撃にもそれまで関与して来なかったけど、家族にまで危険が及んで覚悟を決め、銃を手にしたんだから、もっと堪忍袋の緒が切れたっていう、感情を爆発させたほうが良かった。
それで、ニックも死んでなかったという。
この裏切り者が結局、生き残りCIAで出世して甘い汁を吸っており、女性エージェントは追われる立場となった。
そして最後に、5人で彼の家に入り込み、毒を盛ったのはいいが、まだ殺さずに地球の裏側のどこかに閉じ込める、って?
私の聞き間違いか?
よく解らない結末だった。
続編のためのエンディングか?
そもそも、あの魔のデバイスを、なぜ早いうちに壊しておかない?
いやそれより前に、そのデジタル・デバイスを作った南米マフィアのボスの息子を、最初にすぐ殺してしまうのは、おかしいだろ?普通、しばらくは、セットで生かされる。使い道があるから。
それに不思議だよね。
誰も信じられない状況で、どこからの援護も無い。なのに、豪華なドレスや、秘密兵器が突然出てくる。
そう言えば、脅しで、それぞれの家族や大切な人が順番に殺されていく中、グラシーの家族だけ結果的に無事だったのは、意味ある?
ハディージャの愛しい人も、マリーの大事な人も、殺されたのに、それ必要あった?
それを全く誰も引きずっていない雰囲気も、???
う~ん、突っ込み始めるとどんどん出てくるから、もうやめておく。
ああ、女優さん綺麗だった。
アクション凄かった!
面白かったなあ、で、いいんだよね、最近の映画は。
完璧を求めてはいけない。
実際、ジェシカ・ジャスティンが初めて制作したのなら、初めてでこれは凄い!って本当に思います。
ハリウッドなんだよね!!