この日、神戸から帰る便の時刻まで、約2~3時間あったけれど、特に予定がなかったので、地図で見ていた「湊川神社」に行ってみる事にしました。(今日は丁寧語=内容と、その日の気分で変えています)
でも本当に行って良かった、と思うのは、思いがけず「心あたたまる場面」に出会えたから。
神戸では、「生田神社」や「長田神社」と共に、「神戸三社参り」として有名な神社のひとつ。
神戸駅から歩いて行ったのだけれど、近づくにつれ、その綺麗な瓦塀に囲まれた佇まいを眺めているうちに、「高貴さ」や「武家の格式」、「気概」や「品格」のようなものを感じたのは、私だけでしょうか?
神戸っ子には、「楠公さん」(なんこうさん)と呼ばれているそう。
湊川神社表神門(神紋は菊水紋)
大鳥居と長い参道
本殿前には赤い毛氈が敷かれていました
立派なコンクリート造りの本社社殿
今年の干支 巨大絵馬
本社社殿に近づくと、参道途中から赤い毛氈が敷かれています。
「何かあるのかな?」と思いながら、よけて端を通りました。
そして、本社社殿前にて鈴を鳴らし、二礼二拍手一礼!
そのあと、お守り授与所の前まで行くと、どこからか「雅楽」の音が聞こえてきました。
なんと「神前挙式」の儀式が始まったのです!
「赤い毛氈」の意味が、やっと判りました。
「伶人」(れいじん)(雅楽の演奏者)の先導によって本殿まで進む 神職の方や巫女さんも…
実際は確か、この後ろでしたか?和装の花婿と花嫁が出て来られ、進んで行きました。そのまた後ろに親族でしょう。続いて行きました。
日よけのような、大きな和傘を横から二人に差し掛けて、寄り添い歩く介添えの方も居ました。
これは「神前挙式」の中での「参進の儀」というものだと、後で知りました。
花婿は、伝統的な羽織袴。
花嫁は、真っ白な「白無垢に綿帽子」!
そのなんと美しいこと!
でも、勝手に写真を撮るのはNGですから、控えました。
基本的に、「綿帽子」は「白無垢」の衣装にしか付けられず、これは挙式の時のみの着用と言われていますから、披露宴では「角隠し」に取り替えるか、洋装のヘアスタイルに変えたかもしれませんね。
最近では、このように伝統的な和装の花婿花嫁を見るのは久し振りです。
ご一行様が本殿に入られるまで、周囲の人達は皆…境内の掃き掃除をされていた人までもが、しばらく見とれていました。
このように立派な神社で、見た事もない儀式が目の前で突然始まり、驚きと共に言いようのない喜びが溢れ、親族でもないのに、この日の晴天青い空にまで感謝をし、結婚式を挙げるお二人に「幸多かれ!」「おめでとうございます!」「末永くお幸せに!」などとつぶやくワタクシ。
比較的暖かい日でもあり、本日この好天に恵まれたのは、きっと、このお二人の日頃の良い心がけが通じたのではないか?
そのようにも感じました。
他にも、「お宮参り」の家族が、たくさん来ていました。
赤ちゃんが無事に生まれた事を感謝して、今後の健やかなる成長を祈願する儀式ですね。
最後に、「楠本稲荷神社」にお参りしてから退出しました。
楠本稲荷神社
予期せず厳かな儀式を見る事ができ、幸せそうな人々の様子を眺めて、こちらも心が温まる思い…純粋な気持ちになりました。
とても有り難いものを見せていただいた…
今日の偶然が不思議にも思え、幸運だったと、本当に来て良かったと…
しみじみ感謝しながら、帰路についたのでした。