Sapphiresan's blog

人生は楽しむべきもの

過換気症候群の恐怖!

数日前の朝、突然それは、やってきた。

 

普段通りコーヒーと、ブルーベリージャムを塗ったトーストで朝食を済ませ、最後にひとくち麦茶を飲み込もうとして、むせた。

せき込むのと、ほぼ同時に呼吸困難になった。

麦茶が気管の方に入ったと思って、咳をして出そうとしたのと同時に、息がヒューッと鳴って、息を吸おうとしても吸えない状態になった。

吐くばかりで吸えない!

約30年前の、あの時の情景が浮かび、少ししたら治まるのではないかと思った。

思ったが、治まらない!苦しい!今回は、長い!

死ぬのではないか?

 

恐怖に駆られて、2階の自室に居た私は、ヒューヒュー言わせながら部屋を飛び出し、階段の上で壁をドンドン叩いた。

階下の部屋に居た家族がやっと気づき、駆けつけてくれて救急に電話した。

電話で状態を説明しているあいだに、かすかに息ができるようになってきたので、手を横に振って「救急車は呼ばなくていい」と意思表示した。

ヒューヒューが少しずつ落ち着いてきた。しかし、胸の真ん中が痛い。背中も痛い。

今度は、手がしびれ、すぼめたようになってきた。いわゆる、「助産師の手」と呼ばれている、アレだ。

 

最初は本当に麦茶が気道に入ったと思ったけれど、それではなく「過換気症候群」だという事が、自分には判ってきた。

だから、呼吸が落ち着けば楽になってくる、と思っていた。

けれども、胸痛がひどくておさまる気配がない。

もしかして、これって「狭心症」?

まさか「心筋梗塞」?

 

トイレに行きたくなったが、立つのがやっとで身体に力が入らない。

息子が帰省していて助かった!

トイレまで、私の身体を支えてくれた。

トイレに座るまでに、頸や顔周りまでしびれてきた。

相変わらず、胸の真ん中が差し込むように痛む。

頭の中が、何だか白~くなってきて気が遠くなっていくようだった。

トイレを出ても支えがないと歩けない。

 

いつも胃薬などをもらっている市内のM病院に電話して、担当のY先生に緊急で診てもらえるようお願いして、息子の付き添いで受診した。

点滴室で横になり、診察を待っている間に、呼吸はだいぶ落ち着いたが、胸痛はなかなか消えなかった。

看護師さんが採血をしたり、血圧やSPO2を測定したり、心電図も測定した。

徐脈、だと言っていた。

Y先生が、「呼吸は楽になってきましたか?最近だいぶ疲れてたんでしょう?過換気ですね。心電図は異常ないですけど、念のためCTを撮りましょう」

 

院内は、車イスに乗って移動した。患者として乗るのは初めてだった。

CTを撮り終えて、また横になって結果を待っているあいだに、胸の痛みも薄れてきた。

Y先生によると、血液もCTも、特に問題は見つからなかったと。

「最近よく眠れていなかった事、心配事があったということで、「過換気症候群」の発作が起きたんでしょう。前にもなったことがあるんですね?」と言われたので、うなずいた。

約30年前、家族の入院・手術があり、退院して家に帰ったその晩に発作が起きた。

その時は、もう少し軽かったが。

 

日常的には飲んでいなかったが、今回は臨時的に、頓服としての安定剤や眠剤が処方された。

 

私は結構、自分は強いと思っていたらしい。

とにかく今回は、自分でも気づかないくらい、実は疲れていたのだと判った。

そう言えば最近、朝になかなか起き上がれない、身体がだるい、と感じていたのを思い出した。

 

過換気症候群

精神的不安や極度の緊張などにより過呼吸の状態となり、血液が正常よりもアルカリ性となることで様々な症状を出す状態です。神経質な人、不安症な傾向のある人、緊張しやすい人などで起きやすいとされます。(一般社団法人 日本呼吸器学会)

 

 

過換気症候群で死ぬ事はない」などとも言われるけれど、当事者にとっては、「本当に死ぬ思い」なのである。

 

こんな苦しみは経験しなくてすむよう、ストレスは早めに適度に(?)発散いたしましょう!